漫画家(PN,新井サチ)
すがの さち(すがの さち)さん
漫画を通して社会やお客様とお繋ぎする
漫画家としての活動は18年目。もっと想いを伝えたい経営者、個人事業主の事業内容や商品説明を、わかりやすく親しみやすい漫画を通して社会やお客様とお繋ぎする「MANGAブランディング®ツール」(4コマ漫画・漫画小冊子・リーフレット・チラシ作成・キャラクターデザイン・LINEスタンプ制作)のご提案をしています。
また、クリエイティブを仕事にしたい方への自分軸を見直すコンサルティングも行なっています。
これまでの枠から出て、吉祥寺の異業種交流会の会員に
漫画の連載業とは別の事業を起したいと意識し始めたのは2014年頃です。起業するにあたり、準備として行った活動として、ご縁をいただいた地元吉祥寺の異業種交流会の会員となり、これまで引きこもって漫画執筆活動しかしてこなかった枠から出て、様々なことを学び、今まで全く接点が無かった沢山の経営者さんたちとの交流の中から「自分には、漫画を描く以外に何ができるだろう?」ということと向き合うことで、起業への準備を進めていきました。
社会と漫画に恩返しを
起業への大きなきっかけは、一生できないと思っていた結婚を期に、考え方や出会う方々が変わり、もっとこの漫画の技術を別の方向に活かせないか、社会への貢献や恩返しをしていくには何か方法はないかと考えたことと。20代からずっと連載漫画家として活動をしてきて、年々押し寄せる休刊や廃刊による出版業界縮小の流れを感じ、このまま漫画一本でやっていくのではなく、漫画を軸にもう一本仕事の柱を立てることは出来ないか考え、現在の漫画を構成する技術を用いてブランディング化していく「MANGAブランディング®」を立ち上げました。
また、社会への貢献ももちろんですが、これまでの人生でたくさん漫画に助けてきてもらったので、残りの人生、漫画にも恩返しがしたい。と考えたのがきっかけです。
人と人、人と物のご縁を「親しみやすく」 「わかりやすく」
日本人にとって、きっとどなたも一度は目にしたことのある「漫画」を用いて、人と人、人と物のご縁を「親しみやすく」「わかりやすく」お繋ぎ出来ることが強みです。1分間で相手に伝えられる情報量は、文字であれば300字、絵であれば2000字分ほどだと言われています。私が大切にしている事は、ただ、お写真や資料をいただいて漫画やイラストを描くのではなく、その方の「想い」 や「キャラクター性」 「メッセージ性」 「ストーリー」を重視し、制作に入る前にしっかりとインタビューさせていただくことです。ケースにもよりますが、タイトルを外せば他の同業種の方でも使えるようなツールでは、その人らしさは表現できません。ツールを作る方の「分身」となって生き生きと活躍してくれる、そんなMANGAコンテンツをご提案しています。
学びを深める時間と画業に専念する時間のバランス
起業をして感じる事は、人生がより色鮮やかになったと感じていることです。素晴らしい方々との出会いや、嬉しいこと、良かったことはたくさんあります。
逆に、お叱りを受けたり、失敗や上手くいかないこともあります。でも、それは決して悪いことではないと私は感じています。中でも一番感じる事は、これまでの漫画家業では孤独な作業が多く、仕事としてやり取りがあるのは担当編集さんとアシスタントさんだけで「今月何人と会話したかな? 何日ぶりに外に出るんだろう?」と、季節の移り変わりもわからなくなるような日々もありました。これはこれで、漫画家として活動させていただけた幸せな日々でした。ですが、人にも接しない、季節の移り変わりもわからないでは、心の栄養が足りなくなり、次第に良い漫画は描けなくなってしまうと思うのです。
社会との接点を持ちながら学びを深め、集中する時はしっかりと画業に専念する。このバランスが大事だと感じています。
起業を志す方へのアドバイス
今生は一回きりです。誰かに言われたから「やる」のではなく、心が突き動かされて「やりたい!」と思った事はぜひトライしてみてください。お一人お一人、みなさん姿かたちが違うように、持っているお力も一人ずつ違うはずです。ぜひそのお力を活かしてください.ご自身を大切にしつつ、課題や壁にぶつかった時は、一人で抱え込まず、大切な人や信頼できる方々の智慧を借りてください。きっと道が拓けるタイミングがやって来ます。
アドバイザーからの一言連載漫画家としての活動が長いすがのさん。もう一つの柱として起ち上げた新事業には、簡単には真似できないご自身の武器が、最大限に活かされています。かつ、お仕事に取り組むスタンスには、AI時代に負けない要素も備わっています。異業種交流会で多くの人と出会い、外に出て季節を感じ、「人生がより色鮮やかになった」ことが、次の作品や商品はもちろん、さらなるモチベーションやバイタリティの原動力となっているのでしょう。 株式会社マネジメントブレーン代表 姫野 裕基 |