武蔵野デジタル出版株式会社
牛田 肇さん
出版業 http://ms-dp.com
想いが伝わる書き方教室の開催
普通の人が、手軽に出版できて、想いが伝わり、社会が良くなっていく。そんな想いで普通の人向けの出版事業をしています。教室を通じて「想いが伝わる本の書き方」を知り、「読んでもらえる」本を作るところから、出版、出版後の販売促進まで、幅広くサポートします。従来の高かったハードルを低くし、リスクも抑えた、新しい出版モデルを日本中に広めていきたいと思っています。
会社員の時、電子書籍事業を考え計画的に起業の準備を開始
前職では、経営コンサルティングを17年間してきました。上場のベンチャー創業者や成功経営者を間近に勉強することができ、経営への欲求も少しづつ積み重なっているのを感じていました。会社員時代に電子書籍の事業化を考え、交流会などでの出版関係・作家との人脈づくり、SNSでの電子書籍サークル設立による仮想の事業活動などはしていました。
リーマンショックと大震災がきっきかけで、コンサルティングの無力さを感じ決意
起業の直接的なキッカケは、2つあります。リーマンショックでのコンサル事業のニーズが激減し、将来を自ら考える必要性を感じたことが一つ。もう一つは、東日本大震災で、直接的な支援が求められる中で、間接的なコンサルティングの無力さを感じたことです。そして、南相馬へのボランティアに参加し、清掃しただけで、瓦礫だらけだった光景がきれいなったの観て、自ら起業し動くことで世の中の役に立っていくことを決意しました。
人脈もないから、ゼロから開拓 守るものが何もないのが強みに
事業の強みは、「守るものが何もない」ことです。私は、出版の経験も実績も人脈もブランドもありません。出版の仕事も知りません。知らないから、あるべき出版モデルをつくりました。人脈もないから、ゼロから開拓し、そこから協力してくれる人を見つけていきました。 そこでできた、出版モデルは、従来の出版とは大きく異なるものでした。しかし、それは、お客様の要望に応えるためのモデルです。共感共鳴下さるお客様が一人また一人と増えていきました。そして、出版には編集者、ライター、イラストレーターなどのクリエイターや印刷業者の協力が必要です。私が業界未経験であったため、出版業界のしがらみのない協力者との関係を作ることができました。それが、お客様のご支持を頂き、他社にはマネのできないオリジナルの強みなったと思っています。
経営者としての生き方が始まるということ感じて
起業して感じるのは、経営者としての生き方が始まるということ。 良い悪いというよりも、責任がある反面、人からも期待され、応えなければなりません。成功するに越したことはありませんが、上手くいかない時もあります。そんな時、絶対に逃げることはできません。逃げても逃げ切れません。サラリーマンでは、感じることのできなかったプレッシャーを感じています。その重さに耐えて、強い経営者になっていくのだと思います。 撤退することも選択肢ですが、撤退の傷の深さを考えると、何が何でもやりきる根性が必要で、それを身に付けるのが経営者の道だと思います。
起業を志す方へのアドバイス
起業も新しい市場を創出するベンチャーもあれば、FCのような予め用意された事業モデルの起業もあります。いずれにしても、「こうすれば上手くいく」は「やってみないと分からない」ものです。上手くいかなかったときに「どうすれば上手くいくのか」をとことん考えて、やってみてください。それこそが「本当のノウハウ・強み」になります。 起業を志す方は、「世の中を良くする」志を持ってください。その志があれば、家族や友人、仲間もきっと応援してくれるでしょう。頼りになるのは身近な人です。その人たちへの感謝の気持ちと、自らの志を持って、夢を描いてください。
アドバイザーからの一言牛田さんは前職のコンサルティング会社からの古いお付き合いで、旧知の仲である。3年前に独立し、業界の知識もない「電子出版」の会社をゼロからスタートした、とても勇気のある方。これからは、地元で培われた人脈を活かして飛躍する年としてください。 株式会社マネジメントブレーン・i-office吉祥寺代表 静間 俊和 |