4 自分とまわりを整理(環境分析)
事業にかかわる外部環境(市場・競合など)と内部環境(ヒト・モノ・カネ・情報)を理解して、それぞれに対して作戦を練るための準備をします。はじめは難しいかもしれませんが、言葉や意味を知ることからスタートします。
思い込みの罠
創業では自分で想定していたものと違って失敗することが多くあります。その大きな原因の一つに「思い込み」があります。自分が勝手にうまくいくと思っているだけで、実際にはそこまでお客様からのニーズがないことが考えられます。経験豊富で自信のある方などに特に注意が必要で、どんどん変わる環境の変化に対応することが大切です。自分自身の経験・体験の棚卸しや、周囲へのヒアリング、簡単なアンケート等でニーズを確認することができたら、大きな失敗を防ぐことができます。
環境を分析する
事業を取り巻く環境は大きく分けて、外部環境と内部環境があります。外部環境は、事業の外にある環境(業界・市場・競合・規制)で、マクロ環境とミクロ環境の2つに分かれます。内部環境は、自社の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)にあたります。
外部環境
マクロ環境
自分の努力ではコントロールできない大きな要因を分析します。PEST分析
政治的要因(Politics) 政治の動向、法的規制、業界の政府助成、税制など
経済的要因(Economy) 消費動向、為替、金利基準、所得分布、インフレ、デフレなど
社会的要因(Society) 人口、年齢、文化的価値観、生活様式、宗教など
技術的要因(Technology) 最新技術、技術特許、インフラなど
ミクロ環境
ある程度の働きかけが可能な小さな要因を分析します。5Forces
既存競合者同士の敵対関係
新規参入の脅威
代替製品・代替サービスの脅威
買い手の交渉力
供給者の支配
自社の分析と顧客・競合の調査 3C分析
自社の強み・弱みを特定します。
顧客・市場 Customer
市場動向・市場規模、顧客ニーズ変化、規制緩和、顧客行動など
競合 Competitor
異業種・新規参入、競合他社の動向、競合他社の強み・弱み、参入障壁など
自社 Company
経営理念、技術力・販売力、経営資源、ブランド、ポジションなど
自分だけの強みを考えます
以下の4つが多く当てはまるほど、自分の事業にとって大事な強みといえます。
価値(Value)その強みは事業にとって価値があるか?
希少性(Rareness)その強みは希少性はあるか?
模倣可能性(Imitability)その強みはマネされにくいか?
組織(Organization)その強みを最大限に活かせる組織作りができているか?
SWOT分析
機会・脅威(外部環境)、強み・弱み(内部環境)に分けて整理します。
次にどのように進んでいくかを考えます。内部環境である強みや弱みは活かしたり変えていくことができ、自分と自分の周りの状況に適した戦略の方向性を絞り込んでいけます。